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今度は拉致被害者に関する”インテリジェンス”()です。
内容はYOUTUBE概要からの引用ですと以下のようになっています。
日本人拉致を犠牲者を帰国させる際に、
一時帰国ということにという事が批判されましたが、
それを約束したのが小泉首相自身であると北朝鮮が主張していると
青山繁晴氏は解説しています。
それを止めさせたのが当時官房副長官だった安倍晋三現首相です。
さらに小泉純一郎元首相の裏切りは、横田めぐみさんの遺骨を帰せば
北朝鮮に資金援助をすると密約をしていたとのこと。
それを食い止めたのも安倍総理です。
ここで安倍首相が止めた、という話を受けてスタジオ側?のDJが驚きの声を上げてます。が、当時よりこれは報道されており「そんなに驚くことか?」と思うんですが。
で、ラジオ音源では「北朝鮮は安倍さんは2度裏切った、安倍は邪魔したと言っている」 としてるんですが、関西テレビ放送「アンカー」という番組では「気にいっている」 。と言っています。
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ぼやきくっくり | 「アンカー」拉致“全面再調査”で北の思惑と想定される今後の日朝の動き
http://kukkuri.jpn.org/boyakikukkuri2/log/eid1570.html
青山繁晴
「これあの、政府高官、例によってシルエットですが、もちろん1人の証言ではなくて、基本的にインテリジェンスの側の人々の、実はもう長い間の証言なんです。昨日今日やじゃなくてですね。金正恩第1書記が独裁者になってから、ずっと安倍さんを案外気に入ってんだとか、あるいは人によっては、好きなんだよねと(一同ざわ)」
どっちなんでしょうか?どちらも本当なんでしょうか?
「これあの、政府高官、例によってシルエットですが、もちろん1人の証言ではなくて、基本的にインテリジェンスの側の人々の、実はもう長い間の証言なんです。」っていいますが言ってることが全く逆ってどういうことなんでしょう?
元に戻って「安倍首相が止めた、という話」に関する報道の1つを引用。
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●【再び、拉致を追う】第3部 5人の被害者、帰国10年(2)+(3/3ページ) – MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/news/121017/kor12101715070006-n3.htm
5人の扱いについて政府内でも意見は割れており、議論が収斂(しゅうれん)したのは10月23、24両日頃だ。このころ、官邸内の安倍氏の執務室などで関係者による断続的な協議が続いた。
「(日本の)家族が帰さないと言っているのを、政府が無理やり帰せるか。日本は民主主義国家だ!」
家族会や世論を背景にこう主張した安倍氏には中山氏や谷内正太郎官房副長官補らが歩調を合わせた。これに北朝鮮との信頼関係を維持したい田中氏が抵抗した。
田中氏を擁護していた福田氏だが、最終的には「家族の了解」を条件に安倍氏らの意見をのんだ。 小泉氏は訪朝後、拉致問題に関しては安倍氏にげたを預けており、田中氏は孤立し、押し切られた。
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このように報道されているんです。これはDJが忘れてしまったということで置いておいていいのかな。
しかし拉致被害者家族会の一員であった蓮池透氏によると事実関係がことなるようです。
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●有田芳生の『酔醒漫録』: 蓮池透さんの講演を聞く
http://saeaki.blog.ocn.ne.jp/arita/2007/10/post_6e00.html
蓮池さんの話でいちばん驚いたことは、安倍晋三官房長官(当時)や中山恭子参与(当時)は、拉致被害者5人が北朝鮮に戻ることを止めていたのではなかったということだ。蓮池さんは「まったくのウソです」と断定した。家族などの説得が功を奏して蓮池薫さんたちが帰国しない意思を固めたところで、はじめて政府がコメントしたのだという。
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安倍晋三氏は北朝鮮への帰国を促す側だった、という当時の報道を裏返す内容。
蓮池透氏ご自身もツイッターで講演の内容に関連したツイートをしている。
あれれ?青山さん?インテリジェンスや政府高官の情報が違ってるようですが。
以下のブログにも(個人ブログでソースもリンク切れで真実か否か確認しがたいのですが)この報道に疑問が上がっています。
●拉致問題功績は安倍・中山という幻想 – satolog
http://d.hatena.ne.jp/satohhide/20061001/1313938855
16日 拉致帰国の5人、27日に北朝鮮へ戻ることを提案 安倍副長官
安倍晋三官房副長官は十六日午前、都内のホテルで、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)から一時帰国した拉致被害者五人の家族らと面談し、二十七日に五人そろって北朝鮮に戻ることを提案した。場合によっては、一日延長することも検討する。
家族らは生存者本人と相談した上で、十六日中にも返答する。
また、拉致され死亡したとされる横田めぐみさん=失跡当時(13)=の両親が、めぐみさんの娘とほぼ断定された少女との面会のため北朝鮮を訪問することは当面先送りすることにした。(2002年10月16日)
そしてこのブログでそのまま日本に残ることになったのは「実はアメリカの意向だった。」という話が続く。
この時に横田めぐみさんのモノとして日本に引き渡された遺骨は別人のものと鑑定され、世論は北朝鮮との態度を硬化した。
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余談ながらこのDNA鑑定には政治的な文脈とは別に科学的な文脈で鑑定が不可能ではないのか?という疑問が上がっていた。
●北朝鮮拉致問題 横田めぐみさんのもうひとつのDNA鑑定: オフイス・マツナガのブログ
http://officematsunaga.livedoor.biz/archives/50229384.html
英科学専門誌『ネイチャー』が鑑定を担当した吉井講師にインタビューし、「DNA is burning issue as Japan and Korea clash over kidnaps(DNAは日本と朝鮮が拉致問題をめぐって衝突する焦眉の問題)」(05/2/2)なるタイトルの記事を掲載したのだ。
そこで、 吉井氏は「以前、火葬された標本を鑑定した経験はまったくない。自分が行った鑑定は確定的(not conclusive) なものではなく、サンプルが汚染されていた可能性がある。遺骨は何でも吸い取る硬いスポンジのようなものだ。それを扱った誰かの汗や油がしみ込んでいた ら、どんなにうまく処理してもそれらを除去することは不可能だ」と、「遺骨は別人であった」とする細田発表を根底から覆す証言をしているのである。
参考:http://www.nature.com/cgi-taf/DynaPage.taf?file=/nature/journal/v434/n7031/index.html#editorial
『ネイチャー』がわざわざ吉井講師にインタビューしたのは、無論、北朝鮮の肩を持つためではない。内外の法医学界が一般的に困難とする1200度もの高熱処理された骨の鑑定に、吉井氏がどうやって成功したのかを確かめる科学的関心からであったからだとされる。
しかし、吉井氏はそれに十分な回答ができず、逆に、鑑定の不備を認める結果になった。
(略)
さらに、米誌『タイム』(05/4/4)も、
「吉井氏が用いた遺伝子重合酵素法(nested PCR)という分析法は(外部の物質による)汚染の危険性が高く、米国の専門的な法医学研究所では使われていない。北朝鮮側は日本政府発表の遺骨鑑定結果に強く反論したが、日本側はその主張に耳を傾けなかった」
と疑問をていしている。
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その後、この音源では「小泉首相が横山めぐみさんの遺骨について、「なんでもいいから出せば見返りに援助を行うという密約をしていた」と続くのだが、この援助とは朝銀信用組合の公的資金投入であると匂わせている。
この破綻処理に関しては他のジャーナリストからも疑問が上がっており、野村秋旗氏はこの処理に関して「在日特権」という言葉を作った(?)。それ以外の生活保護の優先や通名などは問題としていない。
この際の時系列は以下のとおり。
1996年1月11日 – 1998年7月30日 橋本内閣公的資金投入額 3102億円
2001年(平成13年)4月 内閣総理大臣に就任
2001年11月 朝銀北東、朝銀中部、朝銀西に贈与2660億円、買取469億円、 計「3129億円」の公的資金導入を決定。
2002年9月17日小泉純一郎首相(当時)日朝首脳会談
2002年10月15日 蓮池薫さん、奥土祐木子さん、地村保志さん、浜本富貴江さん、曽我ひとみさん帰国 。
2002年12月 ハナ信組、理事長含む3人の日本人役員受け入れ決定預金保険機構、朝銀関東・東京・千葉・長野・新潟の受け皿『ハナ信組』へ4107億円の公的資金投入を正式決定。
確かに疑惑はある。
先ほどの「アンカー」では、この度の拉致問題協議でも同じように資金援助をする可能性があるとしている。
●ぼやきくっくり | 「アンカー」拉致“全面再調査”で北の思惑と想定される今後の日朝の動き
http://kukkuri.jpn.org/boyakikukkuri2/log/eid1570.html
青山繁晴
「はい。日朝国交正常化、という美名のもとで、キャッシュを含む兆単位の援助が、この独裁者のもとに入るってことは、可能性として、あり得るどころか、本当はメディアでは制裁解除が条件って言ってるけども、本当の条件はこれなんですよ。 これが行われた時にどうなるかというと、その日本国民のキャッシュや援助が、この人を通じて人民に渡って飢えを防ぐことになるならまだしも、そうではなくて核開発、ミサイル開発に使われるってことは、火を見るよりも明らかで(一同同意)、それを考えると、日本はもう本当にギリギリの、選択をせねばならない。賢明な選択もしなければいけない。それが、安倍さんは単なる代理人であって、私たち世論が、何を考えるのか。今から本当にみんなでよく勉強していきたいと思うんですね。その上でですね、えー、ま、僕の記者生活を考えても、物事起きる時は集中して起きるんですね。この、9月以降に拉致被害者の方々が帰ってくるかもしれないというこの2014年の後半に、実はあり得ることがまだ他にも超弩級のものがあって、はい、出して下さい」
番組によって言ってることが微妙に違う。
恐らく、コーナーの時間などの問題もあるんでしょう。
しかし、地方のラジオ局とは言え、結果として小泉元首相を下げ、安倍首相を持ち上げる形となっている。 ラジオ局からの要請なのかわかりませんがこれはどーなんでしょ。
最終的な答え合わせは遠い将来、もしくは蓮池透氏のような当事者が話をしてくれないと正確かどうかがわからないところが
そこが彼の言うインテリジェンス()たる所以。
サンホゼ市の件もあり、すべてを鵜呑みには出来ない、というか、していない。